最も古い記憶と運命
英語で「It’s written on the wall」という言葉が
ある。 人生の半分は最初から壁に書いてある。
その人がどう言う運命を背負っているか、半分は神様が
決めている。残りの半分は努力、と言う意。
努力するか否かでその後の人生は変わっていく。
さて、調停で決められた父子面会の要請を父は何度も要
求した・・・、だが、父の両親の入院見舞い要請も含め
全て跳ね返され、一度も成就せず。
故に侑美には申し訳ないが、裁判所に理由を述べ、決め
られた養育費の支払いを10年目に停止した。
人間の最も古い記憶は?歳、4歳、5歳?!この最も古
き記憶を侑美に残すため、父子面会に拘った。
大きくなってその微かな記憶を辿り、蘇り、思慕、親子
の絆が保たれるとの思いから。
2000年9月、近江八幡東中学校を訪れ、担任に会い
に行った。あいにくの不在。
開封状態の封書一通を奥田先生(女性)に託して去った
。この時、進路予定は八幡高校看護科と言われた。
侑美の母は永年の実父による家庭内暴力によるPTSD
で満足に働けない、看護師は高収入、今後一人で家計を
支えて行くのだろうと予想。勉強は良く出来ますよ、
とも言われた。大学進学の話をしたが奨学金制度があり
ます、と何ともつれない返事。
学校訪問から15~20年の時間が経ち、悟った。
親と言えども持って生まれた子供の運命までは変えられ
ないと。「It’s written on the wall」
「子供を取り込む母親たち、姿を消す父親たち」
光文社新書 棚瀬一代 著
侑美の運命を大きく動かしているのは侑美自身ではなく
、母(mother first)。我々親子は国の遅れた法制度
(稀に見る悪法の単独親権制度)の犠牲者でもある。
父は若い時に苦い経験がある。もっと勇気があれば、積
極性があったならば人生は大きく変わっていただろうと
いう後悔。だから今回、行動を起こし、ダメなら納得が
いく、後悔はない。子供の運命までは変えられないと諦
めもつく。
*註)PTSD(心的外傷後ストレス症候群)という語は
1995年の阪神淡路大震災後に使われ始めたと言われる。
